今回は「こどもとおもちゃのフラットソース 代表」橋本 小百合さんにインタビューしました。
「『こんな場所がほしかった!』という声がとてもうれしいです」。
9月にオープンした[こどもとおもちゃのフラットソース]代表の橋本さん。
施設のコンセプトは、〈おもちゃを真ん中に、親子がコミュニケーションのとり方を知る場所〉。
実家の縫製工場をリノベーションした空間に、おもちゃコンサルタントの橋本さんが厳選した木のおもちゃやグッド・トイが並ぶ
遊び方に”正解”はなく、遊び終えるたびに、1つ1つ片付けることを強制しない。
複数のおもちゃが組み合わさることで遊びが広がる可能性もあるからだ。
「この曖昧なところにこそ、本当に自由な発想や自主性などが育つ余地があると思います」と橋本さん。
さらに、子どもの遊ぷ様子を通じて親子間のコミュニケーションを促し、親子の日常がより豊かなものになることを目指している。
子育て支援に関心が高く、約20年にわたり保育園や児童館、民間企業などで勤務。
そこで抱いた思いが、「子どもがおもちゃで『遊ばされている』のではなく、主体的に『遊んでいる』状態が理想。そんなひとときを親も一緒に楽しめる場所があれば…」。
思い立ったら行動せずにはいられない、素直で真っ直ぐな橋本さん。
その熱意が周囲を動かし、着想から約1年でオープンにこぎつけた。
屋号の〈フラット〉は平らという意味のほかに、半音下げる(音楽記号b)という意味がある。
「子どもを見つめるときは、心をフラットにして半歩下がる」。
橋本さんが大切にする心がけだ。
オープンの反響は想像以上で、最近は県外からの利用も増えている。
今後は絵本などをテーマにしたイベントも開催予定。
橋本さんが本当にやりたかった子育て支援は、まだ始まったばかりだ。